知りたがりな僕たち
人は自分を知りたがり、旅をするものだ。
その証拠に、性格診断、職業適正診断、星座が示すアナタの性格、DNA鑑定でルーツを探る、インド旅行で自分探しなどなど、
巷には”自分探し”を売りにした商品が溢れている。
そんな私も、それら”自分探し商品”を幾度ともなく試してきた人間である。
結果として、今もまだまだ旅の中にいるのが本音である。
学生時代、ある大人が
「自分探しなんてやめてしまえ。本当の自分なんてものはない。」
なんて言っていたが、それは半分本当で、半分ウソだと個人的に思う。
半分本当の意味は、今も自分は何なのか?と考えてしまうくらいに、ボヤッとしていて明確でくっきりとした”自分”が分からないままであるから。
半分ウソの意味は、自分探しの旅をしなければ、今の自分は無いと思うから。旅の中では、寄り道をたくさんする。
好奇心で自分から寄り道してしまうこともあれば、鉢合わせして何故か時間を割いてしまうことも。
寄り道をしなければ、得られなかったことがたくさんあることは事実だ。
同時に、年を重ねるたびに感性も変化していて、10代の頃好きだったものを30代の今好きか?と問われれば、
「思い出はあるけれど、若すぎて、もうその季節は過ぎ去ってしまったわ。」
と少し淋しくも懐かしみながら笑顔でそう答えるだろう。
人は、半分自分を分かったつもりになりながら、人生の中で常に自分を探す旅を続けているのだろうと、そう思う。
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